2012年3月13日火曜日

お知らせ


  いつも、つたないブログをご覧いただき、まことにありがとうございます。
   今週より参議院予算委員会が開会されました。担当委員のため、まことに勝手ながら、本ブログは、東京に桜の花が咲くころまで休ませていただきます。

  みなさまのご健康と、ご幸運をお祈りしております。
                                             大門 拝

2012年3月10日土曜日

絵本のすすめ37-殺さない勇気

テイエリー・デデュー作 講談社 













   「ヤクーバとライオン」は、勇気とはなにかを問いかける一冊。アフリカの奥地の村。少年たちはある一定の年齢になると、ひとりでライオンを見つけ、槍で倒さなければなりません。そうしないと村で一人前の戦士として認めてもらえないのです。

   少年ヤクーバはライオンをもとめて野山をあるき、ついに一匹のライオンと出遭います。ところが、そのライオンはすでに傷を負い、立つこともできないほど弱っていました…。

2012年3月8日木曜日

乱読のすすめ49-われ笑う、ゆえにわれあり

歌う私と踊る民商会長木村さん
(3月4日、岩手県宮古市)














   哲学者、土屋賢二さんは、「われ笑う、ゆえにわれあり」(文春文庫)のなかで、つぎのように述べています。
   「ユーモア精神は最終的には、自分を笑うことができる能力、苦境に立たされても笑うことのできる能力、つまり、不幸を笑いに変える能力のことであろう。…窮地に追い込まれたり、死に直面したとき、冗談を飛ばせるかどうかが、人間性を評価する有力な基準になっているように思われる」

2012年3月6日火曜日

絵本のすすめ36-いじめと戦争の関係












  「わたしのいもうと」(松谷みよ子・文、味戸ケイコ・絵、偕成社)は、 童話作家、松谷みよ子さんのところに届いた一通の手紙からうまれた絵本です。
   「わたしのいもうとの話をきいてください」
   小学校でいじめにあい、心を閉ざし、死んでしまった妹。いじめた子どもたちは、加害者としての自覚もなく、何事もなかったかのように、中学生に、高校生になっていく…。
   「いじめ」をテーマにした絵本ですが、反戦を静かに語る「絵本・平和のために」シリーズの一冊になっています。その理由は…。

2012年3月4日日曜日

乱読のすすめ48-子どもにむかって絶望を説くな

宮崎 駿さん









   先週、函館と東京の移動時間などを利用して、今年の芥川賞受賞作二作を読みました。一生懸命書かれた作者には申し訳ないが、二作ともつまらなかった。若いころとちがって純文学はめったに読まなくなり、せめて毎年の芥川賞作品だけは目を通しておこうとおもってきましたが、もう今年でやめようかなと。

   「本へのとびら」(岩波新書)で、アニメーション映画監督の宮崎駿さんは、つぎのように語っています。
   「…それで、もう小説は読まなくなりました。なにがベストセラーになろうが、小説ははじめから忌避する感じで読まなかった。…流行りものを避ける傾向がありました。ベストセラーというのはしょせん文化の泡沫みたいなものだという意識があってね」
   そういう宮崎駿さんをとらえたのが、児童文学の世界でした。

2012年3月2日金曜日

がんばれ 国家公務員


函館Nさんから頂いた絵葉書








   先月29日午前の参院本会議で、国家公務員の給与引き下げ法案が民主、自民、公明などの賛成多数で可決され、成立しました。日本共産党と社民党、自民党の西田昌司議員が反対しました。
   人事院勧告制度を無視したうえに、それを上回る賃下げを議員立法で押しつける「二重の憲法違反」です。また、大幅な賃金引下げは地方公務員など600万人の賃金にも影響を与え、民間との賃下げ競争をまねき、さらにデフレを悪化させ、内需の冷え込みを加速させることになります。
   気になるのは、この間つづいている「公務員を減らせ、給与を下げろ」の異様な大合唱です。ここまでくると、社会的な「いじめ」ではないのか。マスコミにあおられて、国民の多くも「いじめ」に加担しているのではないのか。全体主義的な、きな臭さを感じます。

   国民のために頑張っている公務員もいるのです。ちょうどその日の午後、被災地のためになる案件をもって、国税庁の役人がわたしの部屋をおとずれました…。

2012年2月29日水曜日

映画のすすめ11-「ドラゴン・タトゥーの女」

ル―ニー・マーラー(リスベット役)








   最近、おもしろかった小説はなんですか?
   おもしろかった映画はなんですか?
   ― と聞かれたら、両方ともスウェーデンの作品、「ミレニアム1、ドラゴン・タトゥーの女」と答えるでしょう。

2012年2月27日月曜日

乱読のすすめ47-「北の国から」-2011「つなみ」


蛍(中島朋子さん)










   2月18日、札幌で「さようなら原発1000万人アクションIN北海道」がおこなわれました。その呼びかけ人の一人、脚本家の倉本聰さん。 人気テレビドラマだった「北の国から」の原作者です。
   「北の国から」シリーズは、2002年の「遺言 」で終わりましたが、倉本聰さんの頭の中では、ずっと物語は続いているそうです。タイトルは「北の国から」-2011「つなみ」。そのストーリーに魅かれました。

2012年2月25日土曜日

絵本のすすめ35-「よあけ」










   ユリー・シュルヴイッツ作、画の名作です(福音館書店)。
   解説はいらない。

   あさの森と湖の澄んだ空気をたっぷり吸った気分になります。

2012年2月23日木曜日

乱読のすすめ46-新自由主義の犯罪










   さいきん、また新自由主義が跋扈(ばっこ)しています。
   新自由主義とは、市場原理にもとづき、資本の自由を最大化しようというもので、人間よりも企業のもうけを大事にする考え方です。「小さな政府」論(官から民へ、公務員削減、規制緩和万能論)などもその一環です。貧富の格差を広げ、どん欲なマネー資本主義がリーマン・ショックを引きおこしたことで、新自由主義批判が強まりました。
   そういう気分のなかで誕生した民主党政権でしたが、野田内閣は新自由主義の方向にもどってしまいました。このブログでとりあげたファシズムやポピュリズムの根底にも、新自由主義復活のうごきがあります。

   本屋さんにも、ふたたび新自由主義礼賛書が並びはじめました。
   「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」(原作、池田信夫、日経BP社)。2015年に小泉ジュニアの進次郎くんが総理になり、財政はたんした日本を救おうと、お父さんの意思をついで新自由主義「改革」をすすめるというマンガです。

2012年2月21日火曜日

じじ放談6-ギリシャやでぇ、おどしの経済学







   甲太郎
   「おつとっと、乙さん。また福笑いちゃんと一緒か。おお、可愛い服きせてもろて、ええなあ」
   乙松
    「どうぶつにふくをきせてはいけません…ちゅう、冷たい奴もおるけどな。こう寒いと、なんか着せたらな、かわいそうや」

福笑いちゃん







   甲太郎
   「そやけど、パンツまではかしたら、オシッコのとき、どうすんの?」
   乙松
   「ああほんまや。オムツも必要やな」

   乙松
   「ところで、きょうの新聞に、ナントカ大学の先生が、日本もギリシャみたいになるてゆうとったで」

2012年2月18日土曜日

絵本のすすめ34-「ほんとうのことを いってもいいの?」












   ある日、リビーは、うまれてはじめてママにウソをついてしまいますが、それがばれて、おしおきをされます。
   「これからは、ほんとうのことだけをいおう」リビーはちかいました。ところが、なんでもほんとうのことをいうと困った事態に…

2012年2月16日木曜日

乱読のすすめ45-天皇の吸いがら












   住井すゑさん(1902~1997年)が、長編小説『橋のない川』(新潮社)を書き出したのは56歳、いまの私と同じ年でした。
   被差別部落の問題を正面からとりあげ、天皇制についても勇気ある批判を展開した住井さん。創作は命がけだったといいます。

2012年2月14日火曜日

絵本のすすめ33-「どうぶつに ふくを きせてはいけません」










   さいきん、よくおもうことを、かわりに言ってくれる絵本に出会いました。

   「どうぶつに ふくを きせてはいけません」(ジュデイ・バレット文 ロン・バレット絵)

   なぜなら…やまあらしは とんでもないことになるし、

2012年2月12日日曜日

乱読のすすめ44-ポピュリズム ってなに?










   いまから七年くらい前でしょうか。テレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演したとき、私が「小泉さんの構造改革で苦しめられている人びとが、小泉さんを支持しているのは不思議だ」と発言したら、司会の田原総一郎氏が「あなたは、国民がバカだといいたいのか」と突っ込んできました。変ないい方をする人だなとおもいながら、 「 国民が改革の本質を知らされていない、ということだ」と応えました。
   事実、その二、三年後には、「構造改革」の本質が知れわたり、国民から猛反発を受けることになり、小泉さんは、政権を安倍さんに譲るかたちで、批判の矢面から逃げ出してしまいました。 
   ただ、田原氏がいった「国民がバカだといいたいのか」という言葉には、ずっと引っ掛かるものがありました。それはポピュリズムとはなにかを、問いかけるものだったからです。

2012年2月9日木曜日

じじ放談5-消費税の正体








    甲太郎
   「おつとっと、乙さん。それあんたとこのイヌか、かわいいなあ」
   乙松
   「ネコやがな。なまえは、福笑いちゃんていうねん」
福笑いちゃん







  甲太郎
  「紫式部みたいにべっぴんやなあ。ウチのばあさんの若いころにそっくりや。あのな、きのう、ダイモンとかいう議員がしゃべりよる消費税の学習会に行ってきたで」
  乙松
  「あいつの話は冗談が多いわ。もっとマジメにやれと云うといてんか」
   甲太郎
   「そやけど、消費税ちゅうのは、ほんまは『ふか・かち』税やて、むずかしいことも云うとったで」

2012年2月7日火曜日

被災地の悪代官<追記あり>




   福島県白河郡で40年間、酪農を営んできたKさんは、東電福島第一原発事故による出荷停止や風評被害に苦しみました。この間、牛を飢えさせるわけにはいかないと借金をして何とかしのいできました。
   先月20日に、ようやく東電から賠償金が振り込まれることになり、一息つけると思って銀行にいったら、なんと、日本年金機構(旧・社会保険庁)が、社会保険料の滞納分として賠償金の全額、約400万円を差し押さえ、口座は空っぽでした。

2012年2月5日日曜日

絵本のすすめ32-「砂漠の町とサフラン酒」


小川未明 作  山福朱実 絵
架空社











   絵画に音楽をかんじることはありますが、音楽的な絵本というのは、あんがい少ない。
   異色の作家、小川未明さんの「砂漠の町とサフラン酒」は、ちょっともの哀しいアラビア音楽の調べが聴こえてきそうな絵本です。

2012年2月3日金曜日

パチンコ業界から届いた「挑戦状」









   先日、被災地の調査を終えて国会にもどったら、一通の手紙が届いていました。
   差出人は、大手パチンコ・チェーン店で構成する業界団体(社団法人)。
   中身を読んで、これはどうみても「挑戦状」だとおもいました。

2012年2月2日木曜日

乱読のすすめ43-戦争をしない「新しい心」は可能か

「ヒューマン」 NHK取材班 
角川書店











   わたしたちの「心」のなかには、壮大な人類の進化が埋まっている。
   わたしたちの祖先が最初にもっていた「心」とはどんなものだったのか。

   往復の新幹線内で読了とはいかず、三日がかりで読み終えたのが、新刊「ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか」(NHKスペシャル取材班、角川書店)。自分の祖先の心のなかが覗けます。さあ、人類全員のふるさと、アフリカの大地へ旅立とう…。

2012年2月1日水曜日

じじ放談4-内部告発するなら








   ご隠居・甲太郎
   「おつとっと、乙さん、また防衛大臣が変わったなあ。タナカ・シロウトちゅう名前らしいな」
   ご隠居・乙松
   「ちがうがな。直紀(なおき)さんや。奥さんの田中真紀子から一字もろたんやないか」
   甲太郎
   「真紀子さんのダンナかいな、気の毒に。内からも外からもボコボコにやられる星の下にうまれたんやなあ。そういえば、沖縄の宜野湾市長選挙に、防衛省の沖縄防衛局が選挙介入してたらしいで。共産党の赤嶺政賢議員が、内部告発をもとに国会で追及して、田中直紀大臣もタジタジやった。これは内閣全体の責任が問われる大問題やで」

2012年1月30日月曜日

乱読のすすめ42-歳月なんてものは

小泉今日子さん










   最近、映画でもテレビでも、小泉今日子さんが、不思議な女性を演じる、すごい女優さんになったとおもっていたら、演出家・久世光彦さんのエッセイ「歳月なんてものは」(幻戯書房)に、彼女のことが書かれていました。
   小泉今日子さんの演技が変わったのは、ある人の死がきっかけになったとのこと…。

2012年1月28日土曜日

たたかい終わって 日が暮れて

絵  鈴木周作











   去年、一番うれしかったことは、岩手県一関市に住む、上段(うえんだん)のり子さん(62歳)が息子さんの過労死自殺裁判に勝ったことです。

   のり子さんは、1999年3月、女手ひとつで育てあげた息子の勇士(ゆうじ)さん(当時23歳)を突然、失いました。

2012年1月26日木曜日

乱読のすすめ41-生きのびよ 獣にならず 生きて帰れ

南京大虐殺 記念館










     いかがなる理にことよせて 演習に 罪明からぬ 捕虜殺すとや

     古兵らは 深傷(ふかで)の老婆をやたら撃ち なお足らぬげに 井戸に投げ入る

     生きのびよ 獣にならず 生きて帰れ この酷きこと言い伝うべく

   『小さな抵抗-殺戮を拒んだ日本兵』(岩波現代文庫)は、戦時中、中国河北省で、中国人捕虜を訓練のために刺し殺す「殺人演習」を、キリスト教者として拒否した渡部良三さんの歌集です。

2012年1月24日火曜日

絵本のすすめ31-「木は いいなあ」















     1957年 コルデコット賞 受賞   シーモント 絵 ユードリイ 作

     こどもの頃、木とふれあった思い出がよみがえります。

2012年1月23日月曜日

乱読のすすめ40-知識人って、なに?

故 加藤周一さん













   学生時代、加藤周一さんの本と出会うまえは、「知識人」ということばが好きではありませんでした。特権階級的な響きもして、なにを偉そうにと、むしろ嫌悪していました。

2012年1月21日土曜日

絵本のすすめ30-「ハグ タイム」

パトリック・マクドネル あすなろ書房








 

       子猫のジュールは 世界のいきものを みんな抱きしめたいと 旅にでようとします。
       飼い主の女の子、ドージイがたずねました。「それで 世界が よくなるわけ?」

       私と同い年の米国イラストレーター、パトリック・マクドネルの作品。
       この絵本を読むと、だれにでも抱きつきたくなります。
       ためしに やってみましょう…


2012年1月19日木曜日

じじ放談3-居眠り議員を さらに増やす方法










   もしも、国会議員の比例定数が削減されたら…。
   20**年、ある日の国会風景。

   みんし党・甲議員
   「『国会議員は居眠りばっかりして、けしからん。寝てるくらいなら数を減らせ』とゆうから、じっさい減らしてみたんやけど、かえって居眠りしてる議員が多うなったなー」

2012年1月18日水曜日

乱読のすすめ39-「無駄」がぼくたちをつくった


    面白くて面白くて、新幹線が東京駅に到着したのも気づかず、読みつづけてしまったのが「『大発見』の思考法」(山中伸弥・益川敏英、文春新書)です。

    「切れた手足がまた生えてくる可能性がある」「自分に移植するための臓器を、体外で作れるようになるかもしれない」…再生医学の夢のような可能性を秘めた「iPS細胞」の生みの親、山中伸弥さん。
   世界一注目される科学者となった山中さんですが、日本の研究環境の劣悪さに、うつ状態になり、研究をやめようと考えたことも…。

2012年1月17日火曜日

絵本のすすめ29-「雪窓(ゆきまど)」

安房直子、作 山本孝、絵 偕成社














   先日、列車で札幌から函館、さらに津軽海峡トンネルをぬけて、青森から弘前へと移動しました。
   車窓をながれる真っ白な雪景色を眺めながら、思索にふけろうとすると、頭の中まで真っ白になってきて、そのうち眠ってしまいました。

  「雪窓」は、うたた寝の夢に出てきそうな幻想的なお話。

2012年1月16日月曜日

ファシズムは、そよ風のようにやってくる?

内橋克人さん

 








     「ファシズムは、そよ風のようにやってくる」という警句があります。知らず知らずのうちに、最初は心地よいものとして浸透していく…。ほんとうでしょうか?
   歴史をふりかえれば、ファシズムは、ある者たちによって周到に仕掛けられたものではあるが、事前に闘ってきた人びとによって察知され、世にたいしくり返し警鐘が鳴らされていたのではなかったか。

2012年1月14日土曜日

絵本のすすめ28-「夜空に星をくわえましょう」

クーパー・エデンズ ほるぷ出版 









       
           もしも暗闇がこわくなってしまったならば
           夜空にもうひとつ きらめく星を描きくわえましょう
     


2012年1月12日木曜日

映画のすすめ10-「灼熱の魂」

ドヴニ・ヴイルヌ―ヴ監督










   久々の衝撃作。驚きの映画です。

   報復が報復をうむ、怒りの連鎖…それが断ち切られるとき、出生をめぐる恐ろしい物語が明らかになる。

2012年1月10日火曜日

乱読のすすめ38-高峰秀子「わたしの渡世日記」

日本エッセイスト・クラブ賞受賞
新潮文庫











   今日は、なにをかくそう、わたしの誕生日です。
   < おめでとう~>
   ありがとうございます。妻からも何も貰えなかったので、皆さんのその一言に救われた気がします。

   歳を重ねるとは、どういうことなのか。さらさら生きるとは、どういうことなのか。
   女優、故・高峰秀子さんの自伝「わたしの渡世日記」を読んで、かんがえさせられました。
   文庫本、上・下巻770ページを一気に読んでしまうくらい、エッセイ文学としても傑作です。

2012年1月9日月曜日

じじ放談2- 応能負担は、一石二鳥やで




   ご隠居・甲太郎
   「おつとっと、乙さん、野田のドジョウが、消費税を10%に上げるそうやで」
   ご隠居・乙松
   「モノの値段が5%も上がったら、ワシら年金ぐらしはどうしたらええねん」
   甲太郎
   「しかも、消費税上げるんは、高齢者の社会保障に金がかかるからやと宣伝しとるで」
   乙松
   「長生きは罪なんか。戦後ずっと頑張ってきた年寄りにむごい仕打ちやな」
 

2012年1月8日日曜日

乱読のすすめ37-山田玲司「資本主義 卒業試験」

「資本主義卒業試験」    星海社新書







   谷間にたれこめた厚い雨雲のように、重苦しい閉塞感が日本全体をおおっています。
   雨が降るなら降れ。そのあとの青空を早く見せてくれ。

   しかし、この閉塞感も世代によって感じ方がちがう。生れたときから不況のなかにいる若者たちにとっては、希望をいだいて苦しむより、最初からあきらめたほうが楽だ…そういう厭世的な気分がつきまとっている気がします。

2012年1月7日土曜日

絵本のすすめ27-「おまえ うまそうだな」

作・絵 宮西達也 ポプラ社

 







  


   おなかをすかせた大恐竜ティラノサウルスが、生れたばかりのアンキロサウルスの赤ちゃんをみつけて、「ひひひ…おまえうまそうだな」とよだれをたらしますが、赤ちゃんにお父さんと間違われてしまい…。

2012年1月5日木曜日

乱読のすすめ36-池澤夏樹「春を恨んだりはしない」










   「本当に この穏やかな海が たくさんの人びとの命をうばったのか」
   去年の12月、岩手県宮古市の浄土ヶ浜で、きらきらと輝くしずかな海を眺めながら、そうおもいました。

   これだけ人間に酷い結果をもたらした自然というものをどう解釈したらいいのか…。
   作家の池澤夏樹さんは、「春を恨んだりはしない」(中央公論新社)のなかで、つぎのように語っています。

2012年1月3日火曜日

新春じじ放談―ずるいぞ大新聞




    ご隠居・甲太郎
   「おつとっと、乙さん、今年もよろしゅうたのんます。ところで、あんた何歳(いくつ)にならはったん?」
    ご隠居・乙松
   「ええっと、……忘れてしもた。甲さん、あんたは?」
   甲太郎
   「ワシはまだ、かぞえで二十歳(はたち)と五十や。延命装置つけてでも、年金できるだけもろたろかと思てんねん」
    乙松
   「そら立派な心がけや。年金減らされたら、長生きして元とるしかないわな」

   甲太郎
   「ところで元旦の各新聞の社説よんだか?もう、開いた口がふさがらんかったわ」

2011年12月29日木曜日

年末年始、お元気でお過ごしください


葛飾柴又 矢切りの渡し

    ブログを公開して二カ月少しで、9千をこえるページレビュー(閲覧)をいただきました。

   駄文、雑文のたぐいにもかかわらず、辛抱づよく読んでくださった皆々様に、衷心より御礼を申し上げます。
   ありがとうございました。

   年末年始は、沈思黙考、ひたすら反省の日々をすごす所存でございます。

         皆様も、お元気でお過ごしください。

                                                           大門拝
                                                                                  

2011年12月28日水曜日

映画のすすめ9-原田美枝子の名セリフ


   映画「はつ恋」(2000年)のワンシーン。むかしの恋人、藤木(真田広之)が、余命すくない病床の志津枝(原田美枝子)を訪ねてきます。窓の外には桜が満開。

  藤木 「 桜か。ひとりで見るにはきびしい花だよな。おまえはこの一年、なにをやってきたと…」
  志津枝「 私だって、なにもしてない…でも、生きてきたわ」

2011年12月27日火曜日

絵本のすすめ26-「パパのカノジョは」

ジャニス・レヴイ作 クリス・モンロー絵
もん訳 岩崎書店










   粋で、じんわり泣けてくる絵本です。

   ちょっとかわった、パパのあたらしいカノジョと、わたしのものがたり。

2011年12月26日月曜日

こんなの社会保障っていわない


映画「黄昏」








    閣議決定された来年度予算案の新聞記事をみていると、社会保障の解説のところで、「現役世代」、「高齢者世代」という表現が二つも三つも出ていました。
    厚労省の説明を鵜呑みにしているのでしょうが、「現役世代」には高齢者の医療や年金の負担を重く感じさせ、「高齢者世代」には肩身のせまい思いをさせて医療、年金をがまんさせる―意図的な分断策の片棒をかついでいるとしかおもえませんでした。
   そもそも「世代」で分けるという考え方がおかしい…。

2011年12月25日日曜日

映画のすすめ8-抜き身の刀

椿三十郎(三船敏郎)








   小学生のころから、映画館に入りびたりでした。
   父は東映の美術の仕事をしていました。当時は「家族パス」のようなものがあり、従業員の家族は映画館にタダで入れたのです。
   母も映画好きでしたので、新作がくるたび、私をつれて近所の、京都北大路にあった映画館に足をはこびました。「タダ見の親子」として、有名になっていたのかもしれませんが、そのうち、映画館のおじさんは、私ひとりで行っても、中に入れてくれるようになりました。

2011年12月24日土曜日

絵本のすすめ25-「サンタおじさんのいねむり」

ルイーズ=ファチオ作 偕成社










   いまから23年前、息子へのクリスマスプレゼントとおもって買った絵本です。

   ところが、5歳の息子は、よろこぶどころか、「絵本なんかより、ガンダムのおもちゃがよかった」と、あらわな怒りをしめしました。
   こちらにも、父親の面子(メンツ)というものがあります。おもちゃは正月に買うかわりに、絵本の読みきかせに応じるよう求めました。

   心温まる、いいおはなし。読ませてしまえばこっちのもんだと思いきや、読後の息子の冷たいひとことが、いまも悪夢のようによみがえります。  「それだけ?…へんなサンタクロースだね」

2011年12月23日金曜日

映画のすすめ7-송강호(ソン・ガンホ)


ソン・ガンホ











    韓国の俳優というと、日本では美男(イケメン)のヨン様、ビョン様などが人気ですが、なんど聞いても、フルネームがおぼえられない。
    いちど映画を観ただけで、しっかり名前をおぼえてしまったのが、ソン・ガンホ。真剣ながらどこかユーモラスというのが持ち味で、世界につうじる演技派俳優です。

   先日、被災地の中小企業の社長さんたちと一献かたむけたとき、韓国映画が話題になり、「おれはソン・ガンホが好きだ」という方がいました。

2011年12月22日木曜日

乱読のすすめ35-司馬遼太郎のよみかた









    友人 「NHKのテレビで、『坂の上の雲』をやってたね…」
    わたし 「小説のほうが、もっとおもしろいよ」
    友人 「えー、司馬遼太郎なんか読むの?」
    わたし 「だいたいは読んだけど…」
    友人…( ちょっと、白い眼 )
    わたし…(読みもしないで、その眼はなんでっか?)