ルイーズ=ファチオ作 偕成社 |
いまから23年前、息子へのクリスマスプレゼントとおもって買った絵本です。
ところが、5歳の息子は、よろこぶどころか、「絵本なんかより、ガンダムのおもちゃがよかった」と、あらわな怒りをしめしました。
こちらにも、父親の面子(メンツ)というものがあります。おもちゃは正月に買うかわりに、絵本の読みきかせに応じるよう求めました。
心温まる、いいおはなし。読ませてしまえばこっちのもんだと思いきや、読後の息子の冷たいひとことが、いまも悪夢のようによみがえります。 「それだけ?…へんなサンタクロースだね」
たしかに、へんなサンタクロースのおはなし。
こどもたちにクリスマスプレゼントを届けにいく途中、森で居眠りをしてしまったサンタさん。
森のどうぶつたちが、サンタさんをおこすのはかわいそうとおもい、かわりに町へいって、こどもたちにプレゼントをとどけてあげます。
たしかに、それだけといわれてみれば、それだけのはなしだな、とおもいます。