ボー・R・ホルムベルイ BL出版 |
理由あって離婚した両親、テイムは、パパと離ればなれに…
秋のはじめに、ぼくはママとこの町にひっこしてきた。あれからずっと、パパと会っていない。
でも、きょうは一日、パパといっしょにすごせるんだ。
レストランにはいると、知り合いのおにいさんが声をかけてきた。
「やあ、テイムじゃないか」
「うん、きょうはパパといっしょだよ。ジョニーっていうんだ」
ぼくは、うんと胸をはった。
駅まで歩いていくあいだずっと、ぼくはパパの手をにぎっていた。
パパの手は大きい。ぼくの手がかくれてしまうくらい。
ぼくのだいすきなパパ。ジョニーっていうんだ。