2011年12月14日水曜日

乱読のすすめ32ー無関心のわな

新教出版社












   世はクリスマスに、忘年会シーズン。にぎわう新宿や赤坂のまちを歩いていると、日本はほんとうに原発事故に遭遇している国なのかとおもってしまいます。
   テレビもいつしか、くだらないバラエティ番組のオンパレードにもどってしまいました。

    『福島原発でいま起きている本当のこと』(9月、宝島社刊)の作者、淺川凌さんは、こう語っています。

    “ 事故から約半年。原発に関する報道は、極端に少なくなりました。世間には、「収束作業は前進していて、峠を越えた」「原発のことは、もう考えたくない」というような空気が流れているように思えてなりません 。 …危機は、いまだに去ってはいません。真実は、少しも明らかにされていないのです ”

   “ 世間に流れる「無関心」は、東京電力をはじめ、電力会社が得意中の得意とする情報操作のたまものです。もっと言えば、一種の「洗脳」です。
   …「興味本位」でかまいません。あなたの、その「興味」こそ、「原子力村」が仕掛けようとしている「無関心という罠(わな)」を破り、危機と隣り合わせの日々を変える力となるのですから ”













   マルチン・ルーサー・キング牧師(アメリカの公民権運動指導者、ノーベル平和賞受賞者、1929~1968)は、こういう言葉を残しています。
   「最大の悲劇は、 悪しき人の暴力ではなく、 善意の人の沈黙と無関心である」