2012年2月21日火曜日

じじ放談6-ギリシャやでぇ、おどしの経済学







   甲太郎
   「おつとっと、乙さん。また福笑いちゃんと一緒か。おお、可愛い服きせてもろて、ええなあ」
   乙松
    「どうぶつにふくをきせてはいけません…ちゅう、冷たい奴もおるけどな。こう寒いと、なんか着せたらな、かわいそうや」

福笑いちゃん







   甲太郎
   「そやけど、パンツまではかしたら、オシッコのとき、どうすんの?」
   乙松
   「ああほんまや。オムツも必要やな」

   乙松
   「ところで、きょうの新聞に、ナントカ大学の先生が、日本もギリシャみたいになるてゆうとったで」
   甲太郎
   「エーゲ海と太陽の恵みを受けるんか。そら、ぬくいやろなあ」

甲太郎 翁







   乙松
   「ちゃうがな。ギリシャみたいに、借金のために国が破たんするという意味や」

乙松 翁







   甲太郎
   「このまえ、ダイモンとかいう議員のしゃべりよる勉強会にいったら、反対のことゆうとったで。日本とギリシャは全然ちがうそうや。ギリシャは庶民増税で景気を悪うしたうえに、外国からの借金に頼りすぎて大失敗したそうや。日本は銀行や生命保険会社のお金(つまり国民の預金や生命保険料)などの安定資金で国債を支えてる。たしかに借金は減らさなあかん。しかし政府や御用学者は、ギリシャのようになりたなかったら消費税増税を飲めと、ギリシャを国民をおどす道具に使ってるだけやとゆうとったで」
   乙松
   「そういえば、最近、本屋さんにも『国債・非常事態宣言』とか『国債破綻ドミノ』とか、ぶっそうな本が並ぶようになったなあ。学者が国民をおどしてどうする気や」
   甲太郎
   「ほんまやな。おどしの経済学ばっかしや。その点、ダイモンとかいう議員のはなしは、いやしの経済学やったなあ、安心して何度も寝てしもたわ」
   乙松
   「たしかに増税で財政再建に成功した国は一つもあらへん。ムダづかいをやめて、国民のくらしと経済を立て直し、税収をあげていくしか、財政赤字を減らす方法はないんや。そもそも日本経済がこんなに低迷しているときに、消費税増税なんかやったら、さらに景気が落ちこんで、結局、『景気対策』ちゅうて、また借金して財政支出することになる。財政再建どころか借金増やすだけ。こんなときに消費税増税をやるのは、経済にとっても財政にとっても、自殺行為や」
   甲太郎
   「乙さん、そんな賢いのに、なんで、どうぶつにパンツはかせるんや?」