2012年7月27日金曜日

絵本のすすめ48-わたしのて

ジーン・ホルゼンタ―ラ―作(童話館)












わたしのては、こんなことが できます
ボタンを とめる ひもを むすぶ
ブラシや くしを もつ
てをならし おんがくを かなでる
えをかく きる …

2012年7月23日月曜日

乱読のすすめ58-目標の方角にむかい、その姿勢で倒れよ















   先日、高知の経済懇談会に招かれ、県の部長さんや商工会連合会、森林組合など多彩な方々と一緒に話をさせてもらいました。
   高知といえば、やっぱり坂本竜馬。司馬遼太郎さんの「竜馬がいく」(文春文庫1~8)もおもしろい。8巻までくると、「竜馬、死なないで!」と祈りながら読んでしまいます。

   この本のなかにある、龍馬の言葉が好きです。
   " 世に生を得るは事を為すにあり  "
   " 業なかばで倒れてもよい。そのときは目標の方角にむかい、その姿勢で倒れよ  "
 
   業なかばにも行ってないのに、かんたんに方角を変えてしまい、けっきょく倒れかけている、いまの民主党に捧げたい。
   もっとも、民主党にそもそも為しとげたい業などあったのか定かではありませんが。

2012年7月17日火曜日

乱読のすすめ57-君たちはどう生きるか

京都 大原三千院 わらべ地蔵










   野田総理は原発再稼働、消費税増税など国民の嫌がることを決めて、それが「決められる政治」だと自分に酔いしれており、ちょっと病的です。
  自民党の谷垣さんも人びとのくらしより自民党の復権に躍起。しかし政治屋のボスにはむかず、ケンカと握手のタイミングがわからなくなって支離滅裂状態。
   野田さんも、谷垣さんも財務大臣経験者。委員会でなんども議論したので性格はよく知っています。お二人とも実直な方でしたが、最近はどうもおかしい。もう少し落ち着いて自分を見つめてもらいたい。

   そんなお二人に読んでほしいのが、高校生のときに読んだ吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」です。

2012年7月15日日曜日

絵本のすすめ47-ごえんがあったらまたね












   人と人とが友だちになったきっかけを思うと、本当に不思議。
   佐野洋子さんの「さかな1ぴきなまのまま」(フレーベル社)は、友だちをさがしに旅にでるねこのおはなしです。けっきょく、友だちになったのは、あまり好きでなかったへびさんでした。

   佐野さんの「あとがき」も、すてきです。

2012年7月9日月曜日

消費税も金利もあげる? 動きだすサラ金議員たち










   先月末、国民の多数が反対しているにもかかわらず、民主、自民、公明の三党が合意し、消費税の増税法案を衆院で可決しました。同時に可決された「社会保障制度改革推進法」も、国民の自助努力を強調し、国の社会保障にたいする責任を放棄するもので、小泉内閣時代の社会保障の連続改悪路線への逆戻りに他なりません。
   しかし小泉政権のときは消費税の増税はありませんでした。3党が合意したのは、社会保障の連続改悪と消費税増税をセットで行うという最悪のシナリオ。3党談合政治は、あの悪名高い小泉政治よりさらに危険です。
   ただ、政治を動かすのは、結局、国民世論。「いまは増税すべきでない」をふくめ反対が7割、8割ともなれば採決強行などできなくなるでしょう。反対世論をもっと広げ参院で廃案に追い込むために頑張り抜きたいとおもいます。
  
   こういう消費税問題のドサクサにまぎれて、サラ金業界の意向をうけた民主党、自民党の一部の国会議員が、利息制限法の制限金利をなんと年30%に引き上げるための議員立法を、今国会に提出しようとしています。

2012年7月5日木曜日

絵本のすすめ46-あのときすきになったよ

「あのときすきになったよ」(教育画劇)












   小学生のころ、学校でおもらしをして、まわりの子どもたちからいじめられたことはありませんか? 
   絵本「あのときすきになったよ」(作・薫くみこ、絵・飯野和好)は、おもらしばっかりして、みんなに「しっこ」という名まえにされちゃった「まりか」と「ゆいこ」の友情物語。

   さいしょはけんかしていたふたりですが、だんだんなかよしに。そして、「ゆいこ」がおもらしをしてしまったとき、「まりか」は花びんのみずをまきちらして、ばれないようにしてくれました…。

2012年7月2日月曜日

小沢流の怪しさは

栃木県 奥日光・戦場ヶ原 
湯川ぞいに咲くレンゲツツジ









   本日、 民主党小沢グループのうち、衆院議員38人、参院議員12人が離党届を提出。 民主党が分裂しました。

   午後4時すぎ、参議院議員会館12階の男性トイレ。民主党の重鎮で大臣経験者のAさんと、離党届を出した岩手県出身のYさん、そして私の三人が一緒になりました。

2012年7月1日日曜日

絵本のすすめ45-いぬも あつけりゃ ぼうっとする











   関西弁の「いちびる」の意味は、「ふざける」「調子にのって、はしゃぐ」。その名詞形である「いちびり」は、「お調子者、目立ちたがり屋」などと、ネット辞書などでは説明されています。
   しかし、それだけではどうもニュアンスが伝わっていない。京都うまれのわたしの勝手な定義では、「みんながまじめな顔で話をしているときほど、冗談をいいたくなってしまう、どうしよもない、あまのじゃくな性分」「おもろかったらええやんけというお笑い至上主義」といった感じ。
   大阪出身の絵本作家、長谷川義史さんの「いろはのかるた奉行」(講談社)は、まさに関西人いちびり絵本です。

2012年6月29日金曜日

東京新聞をみならえ










   水曜日のブログをみて、東京杉並区のWさんから、つぎのようなメールをいただきました。

   「本当に朝日新聞の転落ぶりは著しく、反面、東京新聞の活躍が目立ちます。先日、脱原発宣言のつどいがあり、福島の方のお話の中に取材にきたという東京新聞の記者の方の話がありました。原発関連の意思表示を明確にしているため広告が減っているが、信念にもとづいてこれからも記事を書いていく…と。会場いっぱいの拍手でした」

   そうなんです。東京新聞は、消費税問題でも国民の立場を忘れていない。

2012年6月27日水曜日

天に声あり、人をして語らしむ











   朝日新聞のコラム「天声人語」は、かつては名文が多く大学入試によく出題されるとのことで、受験生の頃よく読んだものでした。
   天声人語の意味は、「天に声あり、人をして語らしむ」とのこと。しかし最近は、ほんとうに「天の声」なのか、ただの大新聞の独善ではないのかと、首くびを傾(かし)げることが多い。

2012年6月25日月曜日

乱読のすすめ56-余生ではない新たな生へ

与謝野晶子
(1878-1942)











   “ やわ肌の あつき血汐にふれも見で さびしからずや 道を説く君 ”

   明治34年、女性の奔放な情感をうたいあげた与謝野晶子の歌集『みだれ髪』は、世の中に大きな衝撃をあたえました。

   近代以降の短歌に、はじめて「恋愛」を位置づけた『みだれ髪』。斎藤茂吉は『みだれ髪』を、「早熟の少女が早口にものいうごとき歌風であるけれども…みなこの歌集の出現に驚異の眼をみはったのである」と絶賛しています。
   なにが衝撃的なのか。それは、きれいごとではない、ありのままの生のすがたを表現したからでしょう。

   その斎藤茂吉も、晩年の歌集『つきかげ』で、それまであまり歌に詠まれなかった老人のありのままのすがた、おもいを歌にしました。
   “ 欠伸(あくび)すれば 傍にいる孫真似す 欠伸というは善なりや悪か ”

   老いてますます伸びやかに、余生ではない新たな生へ…小高賢「老いの歌」(岩波新書)は、短歌をとおし、高齢化時代の生き方をかんがえます。

2012年6月22日金曜日

じじ放談11-信念やないで、おんねんやで

じじん党乙川議員とみんし党甲山議員








   じじん党・乙川議員
   「やあ、甲山議員。ワシの新しい選挙ポスター見て見て、なかなかええやろ 」
  みんし党・甲山議員
   「ほう、えらい若う、写ってるな」

2012年6月18日月曜日

絵本のすすめ44-カラス笛を吹いた日











   作家ロイス・ローリーが、多感な少女時代の自分と父との思い出を、詩情ゆたかに描きだします。

   だぶだぶのウールのシャツの下で膝をかかえこんで、リズは小さな声でささやいてみる。
   「父さん、父さん。」
   父さんって言うのは初めてみたい。
   戦争に行って、長い間、家にいなかった父。
   「父さん。」と、気軽に呼びかけることさえできない娘。
   そんなふたりはいっしょにカラス狩りにでかけます。
   リズはカラスを呼ぶカラス笛をもって、そして、父は、銃をもって―

2012年6月15日金曜日

絵本のすすめ43-はせがわくん きらいや















   ぼくは、はせがわくんがきらいです。はせがわくんと、いたら、おもしろくないです。なにしてもへたやし、かっこわるいです。はなたらすし、はあ、がたがたやし、てえとあしひょろひょろやし、めえどこむいとるかわからへん…。

   長谷川集平作「はせがわくんきらいや」(復刊ドットコム)は、昭和30年ころにおきた「森永ヒ素ミルク事件」を題材に、作者自身の実体験もまじえた絵本です。

2012年6月12日火曜日

絵本のすすめ42-ドオン!












    山下洋輔・文、長新太・絵の「ドオン!」(福音館書店)は、人間はけんかするより共鳴したほうが楽しいぞ、という明るいおはなし。

   オニの子ドンも、にんげんの子こうちゃんも、たいへんないたずらもの。
   あまりのひどさに、ふたりともおとうさんに「でていけ!」と、家をおいだされます…。

2012年6月11日月曜日

乱読のすすめ55-破局の悪夢②

映画「ソフイーの選択」









   大澤真幸さんの「夢よりも深い覚醒」(岩波新書)には、映画「ソフィーの選択」(1982年)の話がでてきます。
   ポーランド人でレジスタンスの活動家とつながりのあったソフィー(メリル・ストリープ)は、ナチスに逮捕され、二人の子どもとともにアウシュヴィッツの収容所に送られます。
   彼女はそこで、ナチスの将校に「二人の子どもにうちどちらか一人だけ生かしてやるから、選べ」と迫られます。選ばれなかった子どもはガス室におくられるのです。

2012年6月8日金曜日

乱読のすすめ55-破局の悪夢①

大澤真幸さん


   「核には反対だが賛成だ」―そんな矛盾した論理構造が、原発だらけの日本をつくり、事故後も脱原発に踏み切れないというていたらくを招いているのでは…社会学者、大澤真幸さんの新著「夢よりも深い覚醒へ―3・11以降の哲学」(岩波新書)は、日本人の倫理性という角度から鋭く問いかけます。

2012年6月7日木曜日

じじ放談10-計算どおりにはいかへんで


乙松(左)と甲太郎(右)







甲太郎
「乙さん、なんやそこの黒猫は?」
乙松
「これが福笑いちゃんの夫で、福太郎の父親のゴンベエやがな。下町に出稼ぎに行ってたんやけど、やっと帰ってきたんや」
甲太郎
「ほう、あどけない父親やなあ」

ゴンベエくん


 




2012年6月4日月曜日

「政治劇」の観客は

スカイツリーとお月さま
6月3日 墨田川にて















   きょう、野田総理が内閣改造を発表し、前田国交大臣、田中防衛大臣を交代させました。「機能強化」「適材適所」だとか空々しい言葉を記者会見でならべましたが、なんのことはない、2大臣を辞めさせなければ審議を拒否するという自民党に譲歩したもので、自民党と消費税増税法案の「修正協議」をすすめるための「環境整備」がねらいです。
   一方、野田政権が自民党にすり寄ればすり寄るほど、小沢グループとの溝が深まり、民主党分裂の危機をまねくという矛盾が…。

   先月、ある経済懇談会で参加者の方が、「テレビや新聞をみていると、野田、谷垣、小沢の三人で政治を動かしているみたいだ」といわれました。
   たしかにマスコミが連日、報道しているのは、三人の「政治劇」ばかり。しかも中身は「三角関係」とか「二股」とか、芸能ニュース以下の水準。
   しかし、政治を動かしているのは、ほんとうにあんな色黒三人組なのでしょうか。…

2012年5月31日木曜日

乱読のすすめ54-「テレビ型」政治家


朝まで生テレビ









   きのう、廊下で民主党のK参院議員と立ち話。
   「テレビの討論番組に出ることになったんだが、オレ、短くもの言うのが苦手なんだな。いやなんだな」と苦りきった顔でいいます。
   たしかに、テレビ討論は言いたいことを短くまとめないと聞いてもらえない。私が数回でたことのある「朝まで生テレビ」などは、ちょっと長いと、すぐ割り込まれたり、司会の田原総一朗氏が無視して次の人を指名したりします。
   Kさんは、元自民党で衆院議員も経験した古株。質問のときは自分のペースで悠長にしゃべり、なかなか味があります。ただ本人も自覚されているとおり、テレビには向かない。
   しかし、かといって、テレビのコメントがうまい、「テレビ型」政治家に中身があるとは限りません。

2012年5月29日火曜日

絵本のすすめ41-ウェズレーの国

ポール・フライシュマン あすなろ書房











   「あの子ったら、かわいそう。いつもひとりだけ、はみだしてるわ」
   おかあさんが、そういった。
   「たしかに、あの子はういてるな」
   おとうさんは、そういった。…

2012年5月25日金曜日

ギャンブル好きの議員たち

映画 「カジノ」














   ロバート・デニーロ主演の映画「カジノ」は、1970年代のラス・ヴェガスを舞台に、カジノ利権をめぐるマフィアの野蛮な抗争をえがいた衝撃作でした。
  たしかに、いまのラス・ヴェガスは、この映画のような血なまぐさい事件は少なく、華美な一大観光都市のイメージ。マフィアの姿も表立っては見えないかもしれない。しかし所詮、賭博場は賭博場です。マフィアがグループ企業化しただけで、表の顔と裏の顔があるのは昔とおなじ。賭博場が犯罪の温床、環境破壊、教育への悪影響など、問題視される存在であることに変わりはありません。
  ところが、そんな賭博場を、どうしてもどうしても日本につくりたいという国会議員がいるのは、いったいどうしたことか。

2012年5月23日水曜日

じじ放談9-逆転の発想やで


乙松(左)と甲太郎(右)
福笑いちゃんと福太郎ちゃん
   
   甲太郎
   「乙さん、なんやその子ネコは?」
   乙松
   「見たらわかるやろ。福笑いちゃんに男の子が生まれたんや」
   甲太郎
   「そら、おめでとーさん。そやけど、一匹だけかいな?」
   乙松
   「将来不安のせいか、ネコも少子化の時代や」
   甲太郎
   「ところで、名前はつけたんか?」
   乙松
   「福太郎ちゃんや」
   甲太郎
   「福太郎ちゃんのためにも、明るい日本を残してやりたいなー」

2012年5月21日月曜日

憲法変えて、「動く政治」に?

ルノワール 牛飼いの娘










   インドでは、「物事は牛のように進む」といわれます。軽挙妄動して走りまわるくらいなら、鈍重でも確実な一歩を踏み出した方がいいという国民意識でしょうか。
   もっとも、昨年、インドの国会では、与党の大規模な汚職が発覚し、野党のきびしい追及で国会が空転。法案の成立が例年の4分の1以下に落ち込み、規制緩和を期待していた市場関係者から、牛のごとく「動かない政治」だと揶揄(やゆ)されました。

   いま日本の政治も、「法案成立率」が低いことを理由に、マスコミなどから「動かない政治」と批判されています。ただし、なかにはスリカエの議論もあることにご注意。

2012年5月18日金曜日

絵本のすすめ40-草のオルガン


金曜日の砂糖ちゃん 
酒井駒子 偕成社















   有名な、酒井駒子さんの絵本「金曜日の砂糖ちゃん」には、もうひとつ、かわいくてちょっとせつないお話がおさめられています。「草のオルガン」です。

2012年5月15日火曜日

ガリ版刷りは味がある

日本謄写芸術院会員作品
山形謄写印刷資料館蔵











   先日、経済問題の懇談会で山形へ行ったとき、山形ガリ版印刷資料館の事務局長である後藤卓也さん(中央印刷・社長)とお会いしました。
   印刷の電子化にともない、消えてしまったガリ版印刷(謄写印刷)。昭和の香りがただようガリ版印刷の文化を永久保存しようと、後藤さんはお父様といっしょに私財を投じて資料館を設立されました。文化というものは後藤さんのような地域の方々の地道な努力があってはじめて伝承されていくのだと感激しました。

   とにかく、ガリ版刷りは味がある。昭和の文化をただ懐かしむのでなく、惜しむ気持ちにさせる、そういう技術だとおもいました。

鈴木藤吉 作品










   そういえば、戦前の反戦新聞「聳(そび)ゆるマスト」も、ガリ版のザラ紙刷りだったとのこと(「聳ゆるマスト」小栗勉、かもがわ出版)。

2012年5月11日金曜日

乱読のすすめ53-なんのための強制ですか、橋下さん
















   9日の私のブログをみて、大阪にいる友人が、橋下徹氏のとんでもない映像が「Youtube」で公開されていると知らせてくれました。

2012年5月9日水曜日

湯浅誠の挑戦

絵 金井英明










   今日、久しぶりに反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんと会い、話をしました。新たな課題にチャレンジしようとする元気な姿をみて、ちょっと安心しました。

   じつは、4月13日付の朝日新聞(「耕論」)に掲載された、湯浅誠さんにたいする意地悪なインタビュー記事が気になっていたのです。

2012年5月6日日曜日

絵本のすすめ39-「綱渡りの男」













    高校生のころ、もっとも強い影響を受けた本は、大江健三郎さんの「厳粛な綱渡り」。戦後日本人の生き方やモラルについて深く考えさせられると同時に、タイトルの持つ冒険の香りに魅了され、万事、「綱渡り」気取りで、挑戦的な日々を過ごしたものでした。
  モーディカイ・ガーステイン作の絵本「綱渡りの男」(小峰書店)は、そういう若者の恐れを知らぬ冒険心をたんたんと描いています。ただし、綱渡りの場所は、ニューヨークの世界貿易センターのツインタワーでした。

2012年5月5日土曜日

じじ放談8―原発なんかいらんわい








   甲太郎
   「乙さん、とうとう日本の原発が全部止まったなあ」
   乙松
   「そや。42年ぶりのことらしい」
   甲太郎
   「このまま再稼働せんと、原発からの撤退を決断すべきやないか」
   乙松
   「ほんまや。可愛い福笑いちゃんに危ない未来を残すわけにはいかへん」

お昼寝中の福笑いちゃん










2012年4月25日水曜日

AIJ事件-もうけたのは誰だ?

映画  「ペーパームーン」」










   映画に出てくる詐欺師は、どこか憎めないところがある。
   映画「ペーパームーン」(1973年)は、聖書を売りつける詐欺師の男(ライアン・オニール)と、母親を交通事故で亡くした9歳の少女(テイタム・オニール)が、詐欺をしながら旅をつづけるうち、本物の親子のように絆を深めていく物語。 テイタム・オニール の名演技(アカデミー助演女優賞受賞)もあり、情感ただよう名作です。
   また、映画「スティング」(1973年)は、詐欺で日銭を稼ぐ若者(ロバート・レッドフォード)と、伝説的詐欺師(ポール・ニューマン)が力をあわせ、宿敵のギャングを大がかりな詐欺で破滅に追い込んでいくストーリー。華麗なる手口に爽快感が残ります。

   ところが、現実の詐欺師はなんと黒々とした存在なのか。とくに昨今、多発している金融がらみの詐欺は、被害が広範囲におよび手口も複雑で、その分、発覚したあとは、余計ドロドロとした欲望と卑しさを感じます。
   その典型が、中小企業ではたらく労働者の年金を消失させたAIJ事件。しかもこの事件には、浅川社長などの「プレーヤー」だけでなく、「スポンサー」がいました。

2012年4月20日金曜日

乱読のすすめ52-「トスカーナの花野」


JTBパブリッシング













   乱読のすすめ15でご紹介した93歳の日本画家・堀文子さんの画文集。ことばはいさぎよく、絵には澄みきった美しさがあります。
   イタリアの盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの出身もトスカーナ地方。ボチェッリのカンツォーネなど聴きながらこの画集をめくると、イタリア旅行をしている気分になれるかも。
  
   (本文「トスカーナの春」より)

   “ 齢七十を超した今、残り時間は少ない。幸い私は振り分け荷物で一人旅のできる丈夫な足腰をまだ持っている。様々な付き合いから席をはずして義理を欠いても、許される歳になった。老年万歳である…。1988年の3月、イタリア語を学ぶひまもなく、無謀にも見知らぬ国の暮しに胸をときめかせ旅立った… ”

2012年4月18日水曜日

乱読のすすめ51-「チャイコフスキーが なぜか好き」

絵  金井英明 










   4月16日のしんぶん赤旗の文化欄で、ロシア文学者の亀山郁夫さんの新刊「チャイコフスキーがなぜか好き」(PHP新書)が紹介されていました。
   タイトルが自分の気持ちにぴったりだったので、すぐに国会の書店で手に入れ、その日のうちに読み終えました。
   チャイコフスキーというより、ロシア音楽全体の解説書で、亀山郁夫さんらしいロシアの歴史と文化にたいする深い愛着と、対象にがっぷり組み合う気迫を感じました。もちろん亀山さんにとって重要な位置をしめるのはチャイコフスキー。10歳のとき、はじめて「くるみ割り人形」を聴いてから、ロシア音楽への熱中がはじまったといいます。

   わたしの場合、チャイコフスキー以外のロシア音楽などよくわかりません。「チャイコフスキーがなぜか好き」なのも、子どものころ、母がレコードでチャイコフスキーの「悲愴」をうっとりして聴いているのを見ていたからです。なんでも、初恋の人の思い出の曲だとか…。

2012年4月16日月曜日

じじ放談7ーミサイルごっこはやめてんか








   乙松
   「甲さん、 なんか眠そうやな。北朝鮮のミサイルが不安で寝られへんかったんか?」
   甲太郎
   「ちゃうねん。うちのばあさんや。夜中にガオー、ガオー、怪獣に変身しよるねん」
   乙松
   「そら、かわいそうに。うちの福笑いちゃんの寝息はオルゴールみたいに可愛いで」

春色に衣替えした福笑いちゃん








   甲太郎
   「ところで、北朝鮮はミサイル発射失敗で大恥かいたな。金正恩(キム・ジョンウン)の跡目相続のお祝いが台無しや」
   乙松
   「それだけやないで。ミサイルを太平洋をこえてアメリカまで飛ばせるぞと示して、外交カードにするつもりが、近くの黄海(こうかい)に、テポチョンと落下してしもた」
   甲太郎
   「さぞかし、こうかい、しとるやろな」

2012年4月14日土曜日

絵本のすすめ38-「おとうさんはウルトラマン」

作・絵 みやにしたつや 学研













 
   おとうさんは ウルトラマン。おとうさんは いつも いう 「おとこは すぐに ないたら だめだ!」(…でも、おとうさん自身、なきたくなることもある)
   おとうさんは しつけにきびしい(…でも、自分はあとかたづけが、にがて)

   とにかく、こどもが可愛くて可愛くてしかたがないウルトラマンおとうさんのおはなし。この絵本に胸がキュンとなるのは、お父さんたちだけでしょうか。

2012年4月12日木曜日

乱読のすすめ50-「ふたたびの春に」

東京市ヶ谷のサクラも満開












  先日、久しぶりに休みをもらい、リュックに本2冊と缶ビール2本を入れて、サクラめぐりに出かけました。
   六本木、四谷、市ヶ谷、浜離宮、お台場、亀戸天神、隅田川公園と、途中、電車にも乗りましたが、歩いた距離だけで十数キロ。体重も400グラムほど減りました。
   隅田川公園からは、話題のスカイツリーが見えました。立派なタワーですが、色が灰色に見えるせいか(スカイツリーホワイトというそうです)、殺風景で無機質な感じがしました。東京タワーみたいに少し着色すれば、ロマンチックなのに。
   なにはともあれ、桜を満喫。しばらくぶりに、おだやかな時間を過ごさせていただきました。

   桜の木の下で読んだのが、藤沢周平「隠し剣秋風抄」と和合亮一「ふたたびの春に」。
   「ふたたびの春に」(祥伝社)は、福島県在住の詩人で中原中也賞を受賞した和合亮一さんの詩集です。3・11からの1年を詩で記してあります。そのなかの「握手」という作品を紹介します。

2012年4月10日火曜日

「だますつもりはなかった」 詐欺罪おそれるAIJ社長


私の質問を聞く、AIJ浅川社長(右)と
アイティーエム証券西村社長(左) 4月3日











   中小企業などの年金資産、約2000億円を消失させたAIJ投資顧問事件。AIJの浅川社長は顧客に虚偽の運用実績を伝え、資産消失の実態を隠ぺいし続けました。その隠ぺい工作に使ったのが、AIJが実質支配しているアイティーエム証券(西村社長)です。
   4月3日、参議院財政金融委員会で参考人質疑がおこなわれ、浅川社長と西村社長に質問しました。

2012年4月9日月曜日

映画のすすめ12-「鉄の女」<理屈はあとから付いてきた>


マーガレットサッチャー
(メリル・ストリープ)










   名優メリル・ストリープ主演の映画「マーガレット・サッチャー、鉄の女の涙」を観ました。
   弱肉強食、自己責任を説く新自由主義の先駆者、イギリスの元首相サッチャー。その政権末期、人頭税(お金持ちも低所得者も一律の税金を払う制度)に反対する国民の声に対して、サッチャーはこう言い放ちます。 
   「私は上流階級出身ではなく、貧しい商家の娘から、自分の努力でここまでやってきました。みなさんも、やればできるはず。できるのにやらないほうが悪いのです」 
 
   原題は「THE IRON LADY」(鉄の女)。サッチャーの家族への思いや内面が描かれていますが、メリル・ストリープの名演技にもかかわらず、サッチャーの人間味が伝わってきません。邦題の「涙」は余計です。

   映画をみて、ふとおもったのは、貧しい家庭に育ちながらも学歴・教養を身につけ、社会的地位を獲得した人は、二通りの人間にわかれるのではないかということでした。

2012年4月7日土曜日

夜桜満開

東京千代田区 千鳥ヶ淵のソメイヨシノ











   国会から一番ちかい桜の名所といえば、皇居の北側にある千鳥ヶ淵です。参議院の予算委員会が終わり、一息ついた夜、ぶらりと歩いてみました。

   「江戸はこうして造られた」(鈴木理生、ちくま学芸文庫)によれば、千鳥ヶ淵は、江戸城築城のとき、防衛のためだけでなく、家臣団と住民の飲料水確保のために、城周りの小さな河川をダムで堰きとめてつくられたとのこと。

2012年3月13日火曜日

お知らせ


  いつも、つたないブログをご覧いただき、まことにありがとうございます。
   今週より参議院予算委員会が開会されました。担当委員のため、まことに勝手ながら、本ブログは、東京に桜の花が咲くころまで休ませていただきます。

  みなさまのご健康と、ご幸運をお祈りしております。
                                             大門 拝

2012年3月10日土曜日

絵本のすすめ37-殺さない勇気

テイエリー・デデュー作 講談社 













   「ヤクーバとライオン」は、勇気とはなにかを問いかける一冊。アフリカの奥地の村。少年たちはある一定の年齢になると、ひとりでライオンを見つけ、槍で倒さなければなりません。そうしないと村で一人前の戦士として認めてもらえないのです。

   少年ヤクーバはライオンをもとめて野山をあるき、ついに一匹のライオンと出遭います。ところが、そのライオンはすでに傷を負い、立つこともできないほど弱っていました…。

2012年3月8日木曜日

乱読のすすめ49-われ笑う、ゆえにわれあり

歌う私と踊る民商会長木村さん
(3月4日、岩手県宮古市)














   哲学者、土屋賢二さんは、「われ笑う、ゆえにわれあり」(文春文庫)のなかで、つぎのように述べています。
   「ユーモア精神は最終的には、自分を笑うことができる能力、苦境に立たされても笑うことのできる能力、つまり、不幸を笑いに変える能力のことであろう。…窮地に追い込まれたり、死に直面したとき、冗談を飛ばせるかどうかが、人間性を評価する有力な基準になっているように思われる」

2012年3月6日火曜日

絵本のすすめ36-いじめと戦争の関係












  「わたしのいもうと」(松谷みよ子・文、味戸ケイコ・絵、偕成社)は、 童話作家、松谷みよ子さんのところに届いた一通の手紙からうまれた絵本です。
   「わたしのいもうとの話をきいてください」
   小学校でいじめにあい、心を閉ざし、死んでしまった妹。いじめた子どもたちは、加害者としての自覚もなく、何事もなかったかのように、中学生に、高校生になっていく…。
   「いじめ」をテーマにした絵本ですが、反戦を静かに語る「絵本・平和のために」シリーズの一冊になっています。その理由は…。

2012年3月4日日曜日

乱読のすすめ48-子どもにむかって絶望を説くな

宮崎 駿さん









   先週、函館と東京の移動時間などを利用して、今年の芥川賞受賞作二作を読みました。一生懸命書かれた作者には申し訳ないが、二作ともつまらなかった。若いころとちがって純文学はめったに読まなくなり、せめて毎年の芥川賞作品だけは目を通しておこうとおもってきましたが、もう今年でやめようかなと。

   「本へのとびら」(岩波新書)で、アニメーション映画監督の宮崎駿さんは、つぎのように語っています。
   「…それで、もう小説は読まなくなりました。なにがベストセラーになろうが、小説ははじめから忌避する感じで読まなかった。…流行りものを避ける傾向がありました。ベストセラーというのはしょせん文化の泡沫みたいなものだという意識があってね」
   そういう宮崎駿さんをとらえたのが、児童文学の世界でした。

2012年3月2日金曜日

がんばれ 国家公務員


函館Nさんから頂いた絵葉書








   先月29日午前の参院本会議で、国家公務員の給与引き下げ法案が民主、自民、公明などの賛成多数で可決され、成立しました。日本共産党と社民党、自民党の西田昌司議員が反対しました。
   人事院勧告制度を無視したうえに、それを上回る賃下げを議員立法で押しつける「二重の憲法違反」です。また、大幅な賃金引下げは地方公務員など600万人の賃金にも影響を与え、民間との賃下げ競争をまねき、さらにデフレを悪化させ、内需の冷え込みを加速させることになります。
   気になるのは、この間つづいている「公務員を減らせ、給与を下げろ」の異様な大合唱です。ここまでくると、社会的な「いじめ」ではないのか。マスコミにあおられて、国民の多くも「いじめ」に加担しているのではないのか。全体主義的な、きな臭さを感じます。

   国民のために頑張っている公務員もいるのです。ちょうどその日の午後、被災地のためになる案件をもって、国税庁の役人がわたしの部屋をおとずれました…。