先日、高知の経済懇談会に招かれ、県の部長さんや商工会連合会、森林組合など多彩な方々と一緒に話をさせてもらいました。
高知といえば、やっぱり坂本竜馬。司馬遼太郎さんの「竜馬がいく」(文春文庫1~8)もおもしろい。8巻までくると、「竜馬、死なないで!」と祈りながら読んでしまいます。
この本のなかにある、龍馬の言葉が好きです。
" 世に生を得るは事を為すにあり "
" 業なかばで倒れてもよい。そのときは目標の方角にむかい、その姿勢で倒れよ "
業なかばにも行ってないのに、かんたんに方角を変えてしまい、けっきょく倒れかけている、いまの民主党に捧げたい。
もっとも、民主党にそもそも為しとげたい業などあったのか定かではありませんが。
野党のころの民主党は、政権をとるためなら、誰でも自分たちの側に取り込もうとしました。2007年ころから貧困や格差問題がクローズアップされると、「国民の生活が第一」というスローガンをかかげ、国民の怒りの対象になっていた後期高齢者医療制度の廃止も打ち出しました。
いまとなっては、政権奪取という自己目的のために、国民の気持ちを利用したと言われても仕方ありません。
民自公3党が合意した消費税増税法案の「修正」には、増税で財政に「余裕」ができるから、「成長」などを名目に大型公共事業などに「資金を重点的に配分する」という条文をはっきり書き込みました。具体的には消費税の増税分13・5兆円のうち、7兆円を公共事業などに使えるようにしました。
とうとう民主党は、“消費税の増税分は全額、社会保障にあてる”という口実すら投げ捨ててしまったのです。
ここまで堕ちて、まだ政権にいる意味があるのか。
“ 何の志ざしもなきところに、ぐずぐずして日を送るは、実に大馬鹿ものなり ”