2011年11月23日水曜日

絵本のすすめ16-「しげちゃん」

室井滋・作 長谷川義史・絵 金の星社











   自分の名まえが好きですか?
   子どものころ、名まえのことで、からかわれたり、いじめられたりしたことはありませんか?

  女の子なのに、しげるという名まえのしげちゃんは、小学1年生の入学式のときから、男の子にまちがわれ、いやなおもいをします。

  「 ねぇ、お母さん わたし、じぶんの名前、キライ! もっと かわいい 名前に かえてよ」
   泣きべそをかくしげちゃんをだっこしながら、お母さんは、滋(しげる)という名前にこめた、お父さんとお母さんのねがいについて話してくれました。

    個性派女優、室井滋(むろいしげる)さんの、自伝的絵本です。








    ある生命保険会社の調査によれば、最近、子どもにつける名前で多いのは、男の子なら「大」「太「悠」「翔」などダイナミックなイメージの漢字を使ったもの(「翔太」「大翔」など)。女の子は「桜」「菜」「咲」など花や植物を連想させる漢字が入ったものだそうです(「さくら」「陽菜」など)。

   その一つひとつに、親の深い愛情がこめられているのでしょう。

   わたしも、子どものころは、デーモンとかミキサーとかいわれ、よくからかわれましたし、いまでも、2ちゃんねるなどでは、mixi(ミクシ―)と呼ばれています。

    父親に、「なんで、実紀史という名まえにしたの?」 と聞いたことがありますが、
   「とくに意味はない」といわれました。

   とにかく長谷川義史さんの絵も可愛く、じんときて、大人も泣いてしまう絵本です。