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新美南吉、作 黒井健、絵 偕成社 |
テレビドラマの名作「北の国から」のなかで、小学生のほたるちゃんが、きたきつねを餌付けしようと、毎晩、「るるるー、るるるー」と、森にむかって呼びかけるシーンがあります。
ひょこり、草のあいだから顔をだす、きつね。
あのきつねにも、こんな家族とのくらしがあったのかもしれない…。
「生存所属を異にするものの魂の流通共鳴」が、作者、新美南吉の生涯をかけたテーマでした。
ぬくもりのある黒井健の絵が、子ぎつねの「はじめてのおつかい」を、愛情こめて描いています。
日本の絵本の最高傑作のひとつです。