2011年11月14日月曜日

馬に犂(すき)を引かせて

大空町のカラマツ林(黒澤明の映画「夢」のロケ地です)











   きのうは北海道北見市で開かれた原発問題学習会によばれ、話をしました。北海道の泊原発は地震に弱い。泊がなくても、電力供給は足ります。廃炉をもとめて、運動を大きくしていかなければなりません。

   帰りの飛行機まで少し時間があったので、女満別(めまんべつ)空港ちかくの大空町を散策。11月半ばのオホーツクにはめずらしく、おだやかな陽ざしが大地をあたため、澄みきった青い空が遠くまで広がっていました。

   丘にあがって、写真をとっていたら、地元の農家のおじいさんと出会い、話しこみました。

  「広い畑ですね」
   「むかしは、ここらで千軒以上の農家が馬を使って耕していた。いまは三分の一くらいに減ったが、機械を使うから、広くても耕作できるんだ」
  
朝日地区の畑

   欧米に負けないくらい大規模化のすすんだ北海道農業。それでもTPPに参加すれば、外国の農産物の輸入拡大で、大打撃は避けられません。


   政府もマスコミも、口をひらけば「日本の農業はもっと効率化すべき」とくり返していますが、先人たちが馬に犂(すき)を引かせて、歯を食いしばって土地をきりひらき、その後も生産力をあげるためにどれだけ必死の努力してきたか、その重みを知ったうえで言っているのか。

   野田総理は、海外の会議の場で勝手にTPPへの参加表明をしましたが、国内ではまったく合意がえられていません。国会の批准もまだ。参加阻止のたたかいは、これからが本番です。
   
女満別メルヘンの丘