絵・鈴木周作 |
先日、国会のなかで開催されたある集会で、参加者の女性がいいました。
「国会議員はみんな、きれいな服をきて、マイクのまえで話すけれど、わたしたち庶民の気持ちなんて、わかるのか」
きれいな服をきて、(おいしいものを食べて)…
共産党の議員にまでいわれるのかと、ちょっと、かなしくなりましたが、政治全体への苛立ちが、伝わってきました。
いま、「国民に負担をもとめるなら、国会議員も身を削れ」と、マスコミの大合唱がつづいています。
わかりやすいが、危険な宣伝です。国会議員の報酬などを適正化するのは当然。しかし、国会議員が「身を削れ」ば、大増税を了解するということになるのでしょうか。
問題の本質から目をそらせるために、意図的なキャンペーンがおこなわれているようにおもえてなりません。
大金持ちが優遇され、大企業がお金を有り余らせている日本。そのことに触れないマスコミ。
「国民(庶民)に負担をもとめるなら…」の次にくるべきものは、ほんとうは何なのか。
負担の公平性に目をむけた、正確な議論が必要です。