絵・鈴木弘 |
今日、わが事務所の秘書、丸井龍平さんの結婚式がありました。
市田忠義書記局長が、祝辞のなかで紹介された、吉野弘さんの詩がとてもすてきでした。
『祝婚歌』 吉野 弘
二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい
立派すぎることは 長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても 非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気付いているほうがいい
立派でありたいとか 正しくありたいとかいう 無理な緊張には 色目を使わず
ゆったり ゆたかに 光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして なぜ胸が熱くなるのか 黙っていても 二人にはわかるのであってほしい
「正しいことを言うときは、少しひかえめにするほうがいい」…政治家にもあてはまりそうです。