2011年6月10日金曜日

絵本のすすめ1-エリカ奇跡のいのち


   数年前、柳田邦男さんの「大人が絵本に涙する時」(平凡社)を読みました。
心のうるおいをとりもどすために、大人こそ絵本を読もうという「絵本のすすめ」です。

  以来、柄(がら)に合わないと人にわらわれながらも、絵本の収集にはげみ、現在、蔵書は250冊をこえました。

  よい絵本の中には、人のこころを揺り動かすものがあります。

   なかでも、実話をもとにした「エリカ・奇跡のいのち」(ルース・バンダー・ジー)は、何度読んでも胸がつまります。

   第二次世界大戦中、ユダヤ人を強制収容所にはこぶ汽車の窓から、ひとりの母親が生後間もない女の赤ちゃん(エリカ)を毛布にくるんで投げ出します。
   運よく村人に拾われ、成長したエリカは母のおもいを理解します
―お母さまは、じぶんは「死」に向かいながら、わたしを「生」にむかってなげたのです、と。