2012年5月31日木曜日

乱読のすすめ54-「テレビ型」政治家


朝まで生テレビ









   きのう、廊下で民主党のK参院議員と立ち話。
   「テレビの討論番組に出ることになったんだが、オレ、短くもの言うのが苦手なんだな。いやなんだな」と苦りきった顔でいいます。
   たしかに、テレビ討論は言いたいことを短くまとめないと聞いてもらえない。私が数回でたことのある「朝まで生テレビ」などは、ちょっと長いと、すぐ割り込まれたり、司会の田原総一朗氏が無視して次の人を指名したりします。
   Kさんは、元自民党で衆院議員も経験した古株。質問のときは自分のペースで悠長にしゃべり、なかなか味があります。ただ本人も自覚されているとおり、テレビには向かない。
   しかし、かといって、テレビのコメントがうまい、「テレビ型」政治家に中身があるとは限りません。

2012年5月29日火曜日

絵本のすすめ41-ウェズレーの国

ポール・フライシュマン あすなろ書房











   「あの子ったら、かわいそう。いつもひとりだけ、はみだしてるわ」
   おかあさんが、そういった。
   「たしかに、あの子はういてるな」
   おとうさんは、そういった。…

2012年5月25日金曜日

ギャンブル好きの議員たち

映画 「カジノ」














   ロバート・デニーロ主演の映画「カジノ」は、1970年代のラス・ヴェガスを舞台に、カジノ利権をめぐるマフィアの野蛮な抗争をえがいた衝撃作でした。
  たしかに、いまのラス・ヴェガスは、この映画のような血なまぐさい事件は少なく、華美な一大観光都市のイメージ。マフィアの姿も表立っては見えないかもしれない。しかし所詮、賭博場は賭博場です。マフィアがグループ企業化しただけで、表の顔と裏の顔があるのは昔とおなじ。賭博場が犯罪の温床、環境破壊、教育への悪影響など、問題視される存在であることに変わりはありません。
  ところが、そんな賭博場を、どうしてもどうしても日本につくりたいという国会議員がいるのは、いったいどうしたことか。

2012年5月23日水曜日

じじ放談9-逆転の発想やで


乙松(左)と甲太郎(右)
福笑いちゃんと福太郎ちゃん
   
   甲太郎
   「乙さん、なんやその子ネコは?」
   乙松
   「見たらわかるやろ。福笑いちゃんに男の子が生まれたんや」
   甲太郎
   「そら、おめでとーさん。そやけど、一匹だけかいな?」
   乙松
   「将来不安のせいか、ネコも少子化の時代や」
   甲太郎
   「ところで、名前はつけたんか?」
   乙松
   「福太郎ちゃんや」
   甲太郎
   「福太郎ちゃんのためにも、明るい日本を残してやりたいなー」

2012年5月21日月曜日

憲法変えて、「動く政治」に?

ルノワール 牛飼いの娘










   インドでは、「物事は牛のように進む」といわれます。軽挙妄動して走りまわるくらいなら、鈍重でも確実な一歩を踏み出した方がいいという国民意識でしょうか。
   もっとも、昨年、インドの国会では、与党の大規模な汚職が発覚し、野党のきびしい追及で国会が空転。法案の成立が例年の4分の1以下に落ち込み、規制緩和を期待していた市場関係者から、牛のごとく「動かない政治」だと揶揄(やゆ)されました。

   いま日本の政治も、「法案成立率」が低いことを理由に、マスコミなどから「動かない政治」と批判されています。ただし、なかにはスリカエの議論もあることにご注意。

2012年5月18日金曜日

絵本のすすめ40-草のオルガン


金曜日の砂糖ちゃん 
酒井駒子 偕成社















   有名な、酒井駒子さんの絵本「金曜日の砂糖ちゃん」には、もうひとつ、かわいくてちょっとせつないお話がおさめられています。「草のオルガン」です。

2012年5月15日火曜日

ガリ版刷りは味がある

日本謄写芸術院会員作品
山形謄写印刷資料館蔵











   先日、経済問題の懇談会で山形へ行ったとき、山形ガリ版印刷資料館の事務局長である後藤卓也さん(中央印刷・社長)とお会いしました。
   印刷の電子化にともない、消えてしまったガリ版印刷(謄写印刷)。昭和の香りがただようガリ版印刷の文化を永久保存しようと、後藤さんはお父様といっしょに私財を投じて資料館を設立されました。文化というものは後藤さんのような地域の方々の地道な努力があってはじめて伝承されていくのだと感激しました。

   とにかく、ガリ版刷りは味がある。昭和の文化をただ懐かしむのでなく、惜しむ気持ちにさせる、そういう技術だとおもいました。

鈴木藤吉 作品










   そういえば、戦前の反戦新聞「聳(そび)ゆるマスト」も、ガリ版のザラ紙刷りだったとのこと(「聳ゆるマスト」小栗勉、かもがわ出版)。

2012年5月11日金曜日

乱読のすすめ53-なんのための強制ですか、橋下さん
















   9日の私のブログをみて、大阪にいる友人が、橋下徹氏のとんでもない映像が「Youtube」で公開されていると知らせてくれました。

2012年5月9日水曜日

湯浅誠の挑戦

絵 金井英明










   今日、久しぶりに反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんと会い、話をしました。新たな課題にチャレンジしようとする元気な姿をみて、ちょっと安心しました。

   じつは、4月13日付の朝日新聞(「耕論」)に掲載された、湯浅誠さんにたいする意地悪なインタビュー記事が気になっていたのです。

2012年5月6日日曜日

絵本のすすめ39-「綱渡りの男」













    高校生のころ、もっとも強い影響を受けた本は、大江健三郎さんの「厳粛な綱渡り」。戦後日本人の生き方やモラルについて深く考えさせられると同時に、タイトルの持つ冒険の香りに魅了され、万事、「綱渡り」気取りで、挑戦的な日々を過ごしたものでした。
  モーディカイ・ガーステイン作の絵本「綱渡りの男」(小峰書店)は、そういう若者の恐れを知らぬ冒険心をたんたんと描いています。ただし、綱渡りの場所は、ニューヨークの世界貿易センターのツインタワーでした。

2012年5月5日土曜日

じじ放談8―原発なんかいらんわい








   甲太郎
   「乙さん、とうとう日本の原発が全部止まったなあ」
   乙松
   「そや。42年ぶりのことらしい」
   甲太郎
   「このまま再稼働せんと、原発からの撤退を決断すべきやないか」
   乙松
   「ほんまや。可愛い福笑いちゃんに危ない未来を残すわけにはいかへん」

お昼寝中の福笑いちゃん










2012年4月25日水曜日

AIJ事件-もうけたのは誰だ?

映画  「ペーパームーン」」










   映画に出てくる詐欺師は、どこか憎めないところがある。
   映画「ペーパームーン」(1973年)は、聖書を売りつける詐欺師の男(ライアン・オニール)と、母親を交通事故で亡くした9歳の少女(テイタム・オニール)が、詐欺をしながら旅をつづけるうち、本物の親子のように絆を深めていく物語。 テイタム・オニール の名演技(アカデミー助演女優賞受賞)もあり、情感ただよう名作です。
   また、映画「スティング」(1973年)は、詐欺で日銭を稼ぐ若者(ロバート・レッドフォード)と、伝説的詐欺師(ポール・ニューマン)が力をあわせ、宿敵のギャングを大がかりな詐欺で破滅に追い込んでいくストーリー。華麗なる手口に爽快感が残ります。

   ところが、現実の詐欺師はなんと黒々とした存在なのか。とくに昨今、多発している金融がらみの詐欺は、被害が広範囲におよび手口も複雑で、その分、発覚したあとは、余計ドロドロとした欲望と卑しさを感じます。
   その典型が、中小企業ではたらく労働者の年金を消失させたAIJ事件。しかもこの事件には、浅川社長などの「プレーヤー」だけでなく、「スポンサー」がいました。

2012年4月20日金曜日

乱読のすすめ52-「トスカーナの花野」


JTBパブリッシング













   乱読のすすめ15でご紹介した93歳の日本画家・堀文子さんの画文集。ことばはいさぎよく、絵には澄みきった美しさがあります。
   イタリアの盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの出身もトスカーナ地方。ボチェッリのカンツォーネなど聴きながらこの画集をめくると、イタリア旅行をしている気分になれるかも。
  
   (本文「トスカーナの春」より)

   “ 齢七十を超した今、残り時間は少ない。幸い私は振り分け荷物で一人旅のできる丈夫な足腰をまだ持っている。様々な付き合いから席をはずして義理を欠いても、許される歳になった。老年万歳である…。1988年の3月、イタリア語を学ぶひまもなく、無謀にも見知らぬ国の暮しに胸をときめかせ旅立った… ”

2012年4月18日水曜日

乱読のすすめ51-「チャイコフスキーが なぜか好き」

絵  金井英明 










   4月16日のしんぶん赤旗の文化欄で、ロシア文学者の亀山郁夫さんの新刊「チャイコフスキーがなぜか好き」(PHP新書)が紹介されていました。
   タイトルが自分の気持ちにぴったりだったので、すぐに国会の書店で手に入れ、その日のうちに読み終えました。
   チャイコフスキーというより、ロシア音楽全体の解説書で、亀山郁夫さんらしいロシアの歴史と文化にたいする深い愛着と、対象にがっぷり組み合う気迫を感じました。もちろん亀山さんにとって重要な位置をしめるのはチャイコフスキー。10歳のとき、はじめて「くるみ割り人形」を聴いてから、ロシア音楽への熱中がはじまったといいます。

   わたしの場合、チャイコフスキー以外のロシア音楽などよくわかりません。「チャイコフスキーがなぜか好き」なのも、子どものころ、母がレコードでチャイコフスキーの「悲愴」をうっとりして聴いているのを見ていたからです。なんでも、初恋の人の思い出の曲だとか…。

2012年4月16日月曜日

じじ放談7ーミサイルごっこはやめてんか








   乙松
   「甲さん、 なんか眠そうやな。北朝鮮のミサイルが不安で寝られへんかったんか?」
   甲太郎
   「ちゃうねん。うちのばあさんや。夜中にガオー、ガオー、怪獣に変身しよるねん」
   乙松
   「そら、かわいそうに。うちの福笑いちゃんの寝息はオルゴールみたいに可愛いで」

春色に衣替えした福笑いちゃん








   甲太郎
   「ところで、北朝鮮はミサイル発射失敗で大恥かいたな。金正恩(キム・ジョンウン)の跡目相続のお祝いが台無しや」
   乙松
   「それだけやないで。ミサイルを太平洋をこえてアメリカまで飛ばせるぞと示して、外交カードにするつもりが、近くの黄海(こうかい)に、テポチョンと落下してしもた」
   甲太郎
   「さぞかし、こうかい、しとるやろな」

2012年4月14日土曜日

絵本のすすめ38-「おとうさんはウルトラマン」

作・絵 みやにしたつや 学研













 
   おとうさんは ウルトラマン。おとうさんは いつも いう 「おとこは すぐに ないたら だめだ!」(…でも、おとうさん自身、なきたくなることもある)
   おとうさんは しつけにきびしい(…でも、自分はあとかたづけが、にがて)

   とにかく、こどもが可愛くて可愛くてしかたがないウルトラマンおとうさんのおはなし。この絵本に胸がキュンとなるのは、お父さんたちだけでしょうか。

2012年4月12日木曜日

乱読のすすめ50-「ふたたびの春に」

東京市ヶ谷のサクラも満開












  先日、久しぶりに休みをもらい、リュックに本2冊と缶ビール2本を入れて、サクラめぐりに出かけました。
   六本木、四谷、市ヶ谷、浜離宮、お台場、亀戸天神、隅田川公園と、途中、電車にも乗りましたが、歩いた距離だけで十数キロ。体重も400グラムほど減りました。
   隅田川公園からは、話題のスカイツリーが見えました。立派なタワーですが、色が灰色に見えるせいか(スカイツリーホワイトというそうです)、殺風景で無機質な感じがしました。東京タワーみたいに少し着色すれば、ロマンチックなのに。
   なにはともあれ、桜を満喫。しばらくぶりに、おだやかな時間を過ごさせていただきました。

   桜の木の下で読んだのが、藤沢周平「隠し剣秋風抄」と和合亮一「ふたたびの春に」。
   「ふたたびの春に」(祥伝社)は、福島県在住の詩人で中原中也賞を受賞した和合亮一さんの詩集です。3・11からの1年を詩で記してあります。そのなかの「握手」という作品を紹介します。

2012年4月10日火曜日

「だますつもりはなかった」 詐欺罪おそれるAIJ社長


私の質問を聞く、AIJ浅川社長(右)と
アイティーエム証券西村社長(左) 4月3日











   中小企業などの年金資産、約2000億円を消失させたAIJ投資顧問事件。AIJの浅川社長は顧客に虚偽の運用実績を伝え、資産消失の実態を隠ぺいし続けました。その隠ぺい工作に使ったのが、AIJが実質支配しているアイティーエム証券(西村社長)です。
   4月3日、参議院財政金融委員会で参考人質疑がおこなわれ、浅川社長と西村社長に質問しました。

2012年4月9日月曜日

映画のすすめ12-「鉄の女」<理屈はあとから付いてきた>


マーガレットサッチャー
(メリル・ストリープ)










   名優メリル・ストリープ主演の映画「マーガレット・サッチャー、鉄の女の涙」を観ました。
   弱肉強食、自己責任を説く新自由主義の先駆者、イギリスの元首相サッチャー。その政権末期、人頭税(お金持ちも低所得者も一律の税金を払う制度)に反対する国民の声に対して、サッチャーはこう言い放ちます。 
   「私は上流階級出身ではなく、貧しい商家の娘から、自分の努力でここまでやってきました。みなさんも、やればできるはず。できるのにやらないほうが悪いのです」 
 
   原題は「THE IRON LADY」(鉄の女)。サッチャーの家族への思いや内面が描かれていますが、メリル・ストリープの名演技にもかかわらず、サッチャーの人間味が伝わってきません。邦題の「涙」は余計です。

   映画をみて、ふとおもったのは、貧しい家庭に育ちながらも学歴・教養を身につけ、社会的地位を獲得した人は、二通りの人間にわかれるのではないかということでした。

2012年4月7日土曜日

夜桜満開

東京千代田区 千鳥ヶ淵のソメイヨシノ











   国会から一番ちかい桜の名所といえば、皇居の北側にある千鳥ヶ淵です。参議院の予算委員会が終わり、一息ついた夜、ぶらりと歩いてみました。

   「江戸はこうして造られた」(鈴木理生、ちくま学芸文庫)によれば、千鳥ヶ淵は、江戸城築城のとき、防衛のためだけでなく、家臣団と住民の飲料水確保のために、城周りの小さな河川をダムで堰きとめてつくられたとのこと。

2012年3月13日火曜日

お知らせ


  いつも、つたないブログをご覧いただき、まことにありがとうございます。
   今週より参議院予算委員会が開会されました。担当委員のため、まことに勝手ながら、本ブログは、東京に桜の花が咲くころまで休ませていただきます。

  みなさまのご健康と、ご幸運をお祈りしております。
                                             大門 拝

2012年3月10日土曜日

絵本のすすめ37-殺さない勇気

テイエリー・デデュー作 講談社 













   「ヤクーバとライオン」は、勇気とはなにかを問いかける一冊。アフリカの奥地の村。少年たちはある一定の年齢になると、ひとりでライオンを見つけ、槍で倒さなければなりません。そうしないと村で一人前の戦士として認めてもらえないのです。

   少年ヤクーバはライオンをもとめて野山をあるき、ついに一匹のライオンと出遭います。ところが、そのライオンはすでに傷を負い、立つこともできないほど弱っていました…。

2012年3月8日木曜日

乱読のすすめ49-われ笑う、ゆえにわれあり

歌う私と踊る民商会長木村さん
(3月4日、岩手県宮古市)














   哲学者、土屋賢二さんは、「われ笑う、ゆえにわれあり」(文春文庫)のなかで、つぎのように述べています。
   「ユーモア精神は最終的には、自分を笑うことができる能力、苦境に立たされても笑うことのできる能力、つまり、不幸を笑いに変える能力のことであろう。…窮地に追い込まれたり、死に直面したとき、冗談を飛ばせるかどうかが、人間性を評価する有力な基準になっているように思われる」

2012年3月6日火曜日

絵本のすすめ36-いじめと戦争の関係












  「わたしのいもうと」(松谷みよ子・文、味戸ケイコ・絵、偕成社)は、 童話作家、松谷みよ子さんのところに届いた一通の手紙からうまれた絵本です。
   「わたしのいもうとの話をきいてください」
   小学校でいじめにあい、心を閉ざし、死んでしまった妹。いじめた子どもたちは、加害者としての自覚もなく、何事もなかったかのように、中学生に、高校生になっていく…。
   「いじめ」をテーマにした絵本ですが、反戦を静かに語る「絵本・平和のために」シリーズの一冊になっています。その理由は…。

2012年3月4日日曜日

乱読のすすめ48-子どもにむかって絶望を説くな

宮崎 駿さん









   先週、函館と東京の移動時間などを利用して、今年の芥川賞受賞作二作を読みました。一生懸命書かれた作者には申し訳ないが、二作ともつまらなかった。若いころとちがって純文学はめったに読まなくなり、せめて毎年の芥川賞作品だけは目を通しておこうとおもってきましたが、もう今年でやめようかなと。

   「本へのとびら」(岩波新書)で、アニメーション映画監督の宮崎駿さんは、つぎのように語っています。
   「…それで、もう小説は読まなくなりました。なにがベストセラーになろうが、小説ははじめから忌避する感じで読まなかった。…流行りものを避ける傾向がありました。ベストセラーというのはしょせん文化の泡沫みたいなものだという意識があってね」
   そういう宮崎駿さんをとらえたのが、児童文学の世界でした。

2012年3月2日金曜日

がんばれ 国家公務員


函館Nさんから頂いた絵葉書








   先月29日午前の参院本会議で、国家公務員の給与引き下げ法案が民主、自民、公明などの賛成多数で可決され、成立しました。日本共産党と社民党、自民党の西田昌司議員が反対しました。
   人事院勧告制度を無視したうえに、それを上回る賃下げを議員立法で押しつける「二重の憲法違反」です。また、大幅な賃金引下げは地方公務員など600万人の賃金にも影響を与え、民間との賃下げ競争をまねき、さらにデフレを悪化させ、内需の冷え込みを加速させることになります。
   気になるのは、この間つづいている「公務員を減らせ、給与を下げろ」の異様な大合唱です。ここまでくると、社会的な「いじめ」ではないのか。マスコミにあおられて、国民の多くも「いじめ」に加担しているのではないのか。全体主義的な、きな臭さを感じます。

   国民のために頑張っている公務員もいるのです。ちょうどその日の午後、被災地のためになる案件をもって、国税庁の役人がわたしの部屋をおとずれました…。

2012年2月29日水曜日

映画のすすめ11-「ドラゴン・タトゥーの女」

ル―ニー・マーラー(リスベット役)








   最近、おもしろかった小説はなんですか?
   おもしろかった映画はなんですか?
   ― と聞かれたら、両方ともスウェーデンの作品、「ミレニアム1、ドラゴン・タトゥーの女」と答えるでしょう。

2012年2月27日月曜日

乱読のすすめ47-「北の国から」-2011「つなみ」


蛍(中島朋子さん)










   2月18日、札幌で「さようなら原発1000万人アクションIN北海道」がおこなわれました。その呼びかけ人の一人、脚本家の倉本聰さん。 人気テレビドラマだった「北の国から」の原作者です。
   「北の国から」シリーズは、2002年の「遺言 」で終わりましたが、倉本聰さんの頭の中では、ずっと物語は続いているそうです。タイトルは「北の国から」-2011「つなみ」。そのストーリーに魅かれました。

2012年2月25日土曜日

絵本のすすめ35-「よあけ」










   ユリー・シュルヴイッツ作、画の名作です(福音館書店)。
   解説はいらない。

   あさの森と湖の澄んだ空気をたっぷり吸った気分になります。

2012年2月23日木曜日

乱読のすすめ46-新自由主義の犯罪










   さいきん、また新自由主義が跋扈(ばっこ)しています。
   新自由主義とは、市場原理にもとづき、資本の自由を最大化しようというもので、人間よりも企業のもうけを大事にする考え方です。「小さな政府」論(官から民へ、公務員削減、規制緩和万能論)などもその一環です。貧富の格差を広げ、どん欲なマネー資本主義がリーマン・ショックを引きおこしたことで、新自由主義批判が強まりました。
   そういう気分のなかで誕生した民主党政権でしたが、野田内閣は新自由主義の方向にもどってしまいました。このブログでとりあげたファシズムやポピュリズムの根底にも、新自由主義復活のうごきがあります。

   本屋さんにも、ふたたび新自由主義礼賛書が並びはじめました。
   「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」(原作、池田信夫、日経BP社)。2015年に小泉ジュニアの進次郎くんが総理になり、財政はたんした日本を救おうと、お父さんの意思をついで新自由主義「改革」をすすめるというマンガです。

2012年2月21日火曜日

じじ放談6-ギリシャやでぇ、おどしの経済学







   甲太郎
   「おつとっと、乙さん。また福笑いちゃんと一緒か。おお、可愛い服きせてもろて、ええなあ」
   乙松
    「どうぶつにふくをきせてはいけません…ちゅう、冷たい奴もおるけどな。こう寒いと、なんか着せたらな、かわいそうや」

福笑いちゃん







   甲太郎
   「そやけど、パンツまではかしたら、オシッコのとき、どうすんの?」
   乙松
   「ああほんまや。オムツも必要やな」

   乙松
   「ところで、きょうの新聞に、ナントカ大学の先生が、日本もギリシャみたいになるてゆうとったで」

2012年2月18日土曜日

絵本のすすめ34-「ほんとうのことを いってもいいの?」












   ある日、リビーは、うまれてはじめてママにウソをついてしまいますが、それがばれて、おしおきをされます。
   「これからは、ほんとうのことだけをいおう」リビーはちかいました。ところが、なんでもほんとうのことをいうと困った事態に…

2012年2月16日木曜日

乱読のすすめ45-天皇の吸いがら












   住井すゑさん(1902~1997年)が、長編小説『橋のない川』(新潮社)を書き出したのは56歳、いまの私と同じ年でした。
   被差別部落の問題を正面からとりあげ、天皇制についても勇気ある批判を展開した住井さん。創作は命がけだったといいます。

2012年2月14日火曜日

絵本のすすめ33-「どうぶつに ふくを きせてはいけません」










   さいきん、よくおもうことを、かわりに言ってくれる絵本に出会いました。

   「どうぶつに ふくを きせてはいけません」(ジュデイ・バレット文 ロン・バレット絵)

   なぜなら…やまあらしは とんでもないことになるし、

2012年2月12日日曜日

乱読のすすめ44-ポピュリズム ってなに?










   いまから七年くらい前でしょうか。テレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演したとき、私が「小泉さんの構造改革で苦しめられている人びとが、小泉さんを支持しているのは不思議だ」と発言したら、司会の田原総一郎氏が「あなたは、国民がバカだといいたいのか」と突っ込んできました。変ないい方をする人だなとおもいながら、 「 国民が改革の本質を知らされていない、ということだ」と応えました。
   事実、その二、三年後には、「構造改革」の本質が知れわたり、国民から猛反発を受けることになり、小泉さんは、政権を安倍さんに譲るかたちで、批判の矢面から逃げ出してしまいました。 
   ただ、田原氏がいった「国民がバカだといいたいのか」という言葉には、ずっと引っ掛かるものがありました。それはポピュリズムとはなにかを、問いかけるものだったからです。

2012年2月9日木曜日

じじ放談5-消費税の正体








    甲太郎
   「おつとっと、乙さん。それあんたとこのイヌか、かわいいなあ」
   乙松
   「ネコやがな。なまえは、福笑いちゃんていうねん」
福笑いちゃん







  甲太郎
  「紫式部みたいにべっぴんやなあ。ウチのばあさんの若いころにそっくりや。あのな、きのう、ダイモンとかいう議員がしゃべりよる消費税の学習会に行ってきたで」
  乙松
  「あいつの話は冗談が多いわ。もっとマジメにやれと云うといてんか」
   甲太郎
   「そやけど、消費税ちゅうのは、ほんまは『ふか・かち』税やて、むずかしいことも云うとったで」

2012年2月7日火曜日

被災地の悪代官<追記あり>




   福島県白河郡で40年間、酪農を営んできたKさんは、東電福島第一原発事故による出荷停止や風評被害に苦しみました。この間、牛を飢えさせるわけにはいかないと借金をして何とかしのいできました。
   先月20日に、ようやく東電から賠償金が振り込まれることになり、一息つけると思って銀行にいったら、なんと、日本年金機構(旧・社会保険庁)が、社会保険料の滞納分として賠償金の全額、約400万円を差し押さえ、口座は空っぽでした。

2012年2月5日日曜日

絵本のすすめ32-「砂漠の町とサフラン酒」


小川未明 作  山福朱実 絵
架空社











   絵画に音楽をかんじることはありますが、音楽的な絵本というのは、あんがい少ない。
   異色の作家、小川未明さんの「砂漠の町とサフラン酒」は、ちょっともの哀しいアラビア音楽の調べが聴こえてきそうな絵本です。

2012年2月3日金曜日

パチンコ業界から届いた「挑戦状」









   先日、被災地の調査を終えて国会にもどったら、一通の手紙が届いていました。
   差出人は、大手パチンコ・チェーン店で構成する業界団体(社団法人)。
   中身を読んで、これはどうみても「挑戦状」だとおもいました。

2012年2月2日木曜日

乱読のすすめ43-戦争をしない「新しい心」は可能か

「ヒューマン」 NHK取材班 
角川書店











   わたしたちの「心」のなかには、壮大な人類の進化が埋まっている。
   わたしたちの祖先が最初にもっていた「心」とはどんなものだったのか。

   往復の新幹線内で読了とはいかず、三日がかりで読み終えたのが、新刊「ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか」(NHKスペシャル取材班、角川書店)。自分の祖先の心のなかが覗けます。さあ、人類全員のふるさと、アフリカの大地へ旅立とう…。

2012年2月1日水曜日

じじ放談4-内部告発するなら








   ご隠居・甲太郎
   「おつとっと、乙さん、また防衛大臣が変わったなあ。タナカ・シロウトちゅう名前らしいな」
   ご隠居・乙松
   「ちがうがな。直紀(なおき)さんや。奥さんの田中真紀子から一字もろたんやないか」
   甲太郎
   「真紀子さんのダンナかいな、気の毒に。内からも外からもボコボコにやられる星の下にうまれたんやなあ。そういえば、沖縄の宜野湾市長選挙に、防衛省の沖縄防衛局が選挙介入してたらしいで。共産党の赤嶺政賢議員が、内部告発をもとに国会で追及して、田中直紀大臣もタジタジやった。これは内閣全体の責任が問われる大問題やで」

2012年1月30日月曜日

乱読のすすめ42-歳月なんてものは

小泉今日子さん










   最近、映画でもテレビでも、小泉今日子さんが、不思議な女性を演じる、すごい女優さんになったとおもっていたら、演出家・久世光彦さんのエッセイ「歳月なんてものは」(幻戯書房)に、彼女のことが書かれていました。
   小泉今日子さんの演技が変わったのは、ある人の死がきっかけになったとのこと…。

2012年1月28日土曜日

たたかい終わって 日が暮れて

絵  鈴木周作











   去年、一番うれしかったことは、岩手県一関市に住む、上段(うえんだん)のり子さん(62歳)が息子さんの過労死自殺裁判に勝ったことです。

   のり子さんは、1999年3月、女手ひとつで育てあげた息子の勇士(ゆうじ)さん(当時23歳)を突然、失いました。

2012年1月26日木曜日

乱読のすすめ41-生きのびよ 獣にならず 生きて帰れ

南京大虐殺 記念館










     いかがなる理にことよせて 演習に 罪明からぬ 捕虜殺すとや

     古兵らは 深傷(ふかで)の老婆をやたら撃ち なお足らぬげに 井戸に投げ入る

     生きのびよ 獣にならず 生きて帰れ この酷きこと言い伝うべく

   『小さな抵抗-殺戮を拒んだ日本兵』(岩波現代文庫)は、戦時中、中国河北省で、中国人捕虜を訓練のために刺し殺す「殺人演習」を、キリスト教者として拒否した渡部良三さんの歌集です。