2011年11月13日日曜日

絵本のすすめ14-「手ぶくろを買いに」

新美南吉、作 黒井健、絵 偕成社











   テレビドラマの名作「北の国から」のなかで、小学生のほたるちゃんが、きたきつねを餌付けしようと、毎晩、「るるるー、るるるー」と、森にむかって呼びかけるシーンがあります。

   ひょこり、草のあいだから顔をだす、きつね。

   あのきつねにも、こんな家族とのくらしがあったのかもしれない…。

   「生存所属を異にするものの魂の流通共鳴」が、作者、新美南吉の生涯をかけたテーマでした。

    ぬくもりのある黒井健の絵が、子ぎつねの「はじめてのおつかい」を、愛情こめて描いています。

    日本の絵本の最高傑作のひとつです。