2012年10月4日木曜日

乱読のすすめ65-「トモダチ作戦」の真相












   昨年12月のブログで、米軍による東日本大震災被災地への救助、支援活動、いわゆる「トモダチ作戦」にたいする疑念をのべました。
   東京新聞論説委員の半田滋さんは、「トモダチ作戦」の本当の目的は、災害救助というより、米軍にわざわざ檜(ひのき)舞台を与え、「有意義な日米同盟」を日本中に刷り込むことにあったと指摘します(『3・11後の自衛隊』岩波ブックレット)。

   米軍による「トモダチ作戦」が最初に行われたのが仙台空港の復旧でした。
   しかし、実際にはゼネコンのM道路が震災翌日の3月12日から滑走路の復旧を開始し、16日には米軍のMC130輸送機が降りられるまで復旧させました。米軍の特殊作戦隊が到着した時点では、滑走路はとっくにきれいになっていたとのこと。

震災直後の仙台空港
読売新聞2012・3月17日













   M道路と自衛隊だけで最後まで出来たであろう復旧作業にあえて米軍を参加させ、日米同盟のアピールに使ったのです。
   しかも3月16日から4月5日までの21日間、同空港の航空管制は国土交通省から米軍に移管されていたそうです。まるで米軍の占領下のような状態だったわけです。

   半田さんは、「沖縄の米軍は海外へ出撃しており、日本防衛のために張り付いている部隊ではない。そんな米軍基地をむしろ日本の自衛隊が守っている」とのべています。
   自国の利益のために世界で軍事展開をすすめる米軍。日本の自衛隊を部下のように使い、さらに私たちの税金から「思いやり予算」をせびる。そのうえ、危険なオスプレイを無理やり日本に持ちこむなど、トモダチのやることではありません。
 にもかかわらず、「アメリカは日本を守ってくれている」と言い続ける民主党や自民党の思考停止は、一体どうすれば治るのでしょうか。